高校時代の私を一言で言い表すと、「the 落ちこぼれ」でした。(一応、西高理数科出身です。10年に1人レベルの落ちこぼれでしたが(笑))
遅刻、欠席は当たり前、宿題は出さない、定期テストもできない、楽しみなのは部活だけ・・・。
高校の3年生の時の担任の先生からは「退学」を言い渡されたこともありました。
そんな私が、塾で働くようになって、正しい勉強法に出会い、自分が高校生の時に通いたいと思えるような塾を作りたいと思って、「個別指導アルク」を設立しました。
今、「成績を上げたい」と思っている人、どうにかしたいと思っているけど、どうしたらいいのかわからない人に贈るおはなしです。
「成績を上げる」ために何が必要か
個別指導アルクを立ち上げる以前、12年間塾講師として子供たちを指導する中で、成績を上げる一番の近道は、正しい勉強法と相応の勉強量にあるという結論にたどり着きました。
当たり前なことなのですが、子供の力だけではそれがとても難しいことなのです。
正しい勉強法をすでに身につけ、勉強量を確保できている生徒は、学習塾などに通う必要はないと思っています。
しかし、これまで指導してきた生徒の中でそのような状態の生徒はほとんどいませんでした。
「成績が上がらない」理由
正しい勉強法というのは、「机にむかい、一生懸命ひたすら勉強する」ということではありません。努力している姿勢は評価できますし、とても大事なことです。ただし、それだけでは成績は上がらないのです。
私が指導する中で出会った女子生徒を例としてご紹介します。
その生徒は中3の夏、高校受験対策として最上位のクラスに入塾してきました。数回の授業を見る限り、まじめでコツコツと勉強しているタイプの生徒です。しかし、その努力の姿勢と、入塾前に聞いていた成績とのギャップを感じました。
公立の中学校に通っている生徒でしたが、入塾前は学校で10番台でした。その勉強に取り組む姿勢を見て、もう少し上位にいてもおかしくないと感じたので、授業後に残ってもらい、普段家でやっている勉強を塾でやってもらうことにしました。すると、まったく集中力を切らすことなく、学校で習った内容をまとめたきれいなノートを作っていました。
これは努力しているのに成績が上がらない生徒の典型です。美しくまとめられたノートで感心させられましたが、そのような勉強は、こと成績を上げるという面から見ると非常に効率が悪いのです。
ノートをまとめただけで満足してしまい、肝心な部分が抜けてしまっているのです。
この勉強法では「問題が解ける」ようにはなっていません。問題を解く練習を全くしていませんから。実際のテストで問題が解けなければ成績は上がらないのです。
「点数をとる」ことに絞り込んで考える
彼女には、夏休みの間、夏期講習で扱った問題の中で、できなかった問題を自力で解けるようになるまで繰り返しやるように指導しました。この生徒がいたクラスの授業は今までに習った基礎事項の復習とそれに関する実戦的な問題を解いていくという内容でした。
足りていないものを洗い出し、決められた期間の中で実行し確認し繰り返す。これこそが成績アップの唯一の手段です。
夏期講習が終わり、その努力の甲斐もあり、最初のテストで彼女は学年トップをとりました。
「点数がとれる」とはどういうことなのか
前述しましたが、点数をとるために勉強するということは、ただひたすらに努力するということではありません。
もちろん努力は必要不可欠な要素ですが、点数をとるための勉強法に沿った努力がより効率的に成績を上げてくれるのです。
点数をとるための勉強法とは、テストに出る問題の中で「できない」ものを「できる」ようにするということです。
例に出した生徒に指導した内容も大まかに言うと「できない」ことを「できる」ようになるために時間を使いなさい、というものでした。
課された内容が生徒に適していて、実践できさえすれば必ず成績は上がります。
努力をすることの難しさ
彼女は努力することができる生徒のよい例でした。
ではそもそも、その努力ができない場合はどうでしょうか。
私が高校3年の受験を控えた時期、2者面談が行われました。担任の先生に言われた言葉はいまだに忘れられません。
「お前には努力する才能がない。」
この言葉を聞いたとき、なんて的を射た言葉なんだと感心してしまいました(笑)。
私は高校時代、明確な目標を持てず、勉強に対するモチベーションも低い生徒でした。そして行き着いたのが「落ちこぼれ」でした。
先生のその言葉になんとなく納得して、たいした努力もせず進学することになります。
努力し続けることは才能か?
担任の先生から言われた言葉は塾講師になっても心に残っていましたが、この言葉に対して疑問を持つようになる出来事がありました。
今度はある男子生徒を紹介させてください。
この生徒は、私立の中高一貫教育の学校に通う生徒でした。結論から言うと、彼は早稲田大学に現役で合格しています。
彼と出会ったのは、私が以前働いていた塾に入社して1年目です。当時、彼は中学校2年生でした。高校に進学する時期になって、現在通っている中高一貫校の高等部には進学しないと言ってきました。
この時期、彼は勉強に対するモチベーションが明らかに低く、さらに学校での生活態度や、親への反発も褒められたものではありませんでした。いわゆる「反抗期」です。
私に対してはそのような態度を見せることもなかったので、そう心配はしていませんでしたが、進学の話になると、彼の将来に関わってきますので、塾講師としては黙っていることはできません。
もちろん、他の高校に進むことが絶対に選択肢として間違っているなどということはありませんし、環境を変えることで新しい何かが見える可能性もあります。
しかし、その時の状況では、その学校で進学することが彼にとっての選択肢として良いものだと考えていましたので、かなりの時間2人で話をし、結局彼はその学校の高等部へ進学することになりました。
努力の才能がなければ努力の習慣を手に入れる
彼が進学するときに、ひとつだけ約束をしました。
「毎日学校帰りに塾に寄って、少しでもいいから勉強して帰宅する。」
最初はいやいやながらも塾に顔を出して勉強して帰るという日々が続きました。
毎日という約束でしたが、高校生は確かに忙しいですし、やる気がどうしてもでない日もあるでしょう。顔を見せない日もありましたし、それでも仕方がないとは思っていました。
しかし、ある日を境に、必ず塾に来るようになる日が訪れます。
高校1年の最後のテストでクラスで真ん中ぐらいの順位をとったことがきっかけでした。
それまではクラスで最下位をうろうろしていたような生徒がです。
成績というのはじわじわ上がっていくように思われていますが、実はある壁を超えると急激に上がるということも少なからずあります。
彼の場合、1年近くいやいやながらも継続して勉強した結果、そのタイミングで壁を乗り越えたのです。
そこから、彼の勉強に対する姿勢は劇的に変わりました。やれば結果が出るという成功体験がモチベーションになり、自分でももっと上を目指せるんじゃないかという気持ちが出てきたのでしょう。
それからというもの彼は勉強することが苦ではなくなったようです。いやいやながらも塾に通い続けた結果、努力することが習慣になっていたのです。
毎日誰もが食事をするように、歯を磨くように、お風呂に入るように、勉強することが彼の生活のリズムの一部になっていったのです。
彼はその後も勉強を続け、高3の夏前からは、学年(文型)でトップ3を逃すことはなくなっていました。結論は先に書きましたが、見事私立の最難関のひとつと言われる早稲田大学に進学しました。その他にも数々の有名大学への合格実績を塾への置き土産に卒業していきました。
私はこの様子を間近で見ていて、努力の才能がなくても、周りの協力があれば、努力の習慣を手に入れることはできるのではないか、と思うようになりました。
正しい勉強方法と努力の習慣を身につければ成績は上がる
ここまで述べてきたように、点数を上げるための勉強法と努力の習慣を身につけることが、結局成績アップの最短の近道です。
そしてこの二つを習得していれば、社会に出てからの人生にも必ず役に立つはずです。
私は、学生時代に勉強だけしていればいいとは決して思いません。たくさんの経験をすることがとても大事だと思います。
効率的に努力していくことで、その他の経験をするための時間が余裕をもってとれるのです。
基礎力を身につけるための個別指導
例えば、英語長文を読む際に、わからない単語が多すぎていちいち調べながら読んでいく状態を想像してください。
辞書をひいて調べるという行為自体は学習の流れの中でも大切なものです。
が、そのことに時間を使いすぎると成績を上げるのに苦労します。
辞書を引くこと自体は成績を上げることに直結していないからです。
調べた単語を暗記することが成績アップにつながるはずなのに、そのことを忘れて、その場の長文を読むことが目的になってしまって、一番大切な、「できない」ことを「できる」ようにするという行動を忘れてしまっている生徒をしょっちゅう見ます。
ではどうするか。まず、出てくる単語を覚えてしまいます。そうすることで読むスピードが飛躍的に上がり、同じ時間であっても、より多くの問題を解くことに時間を使うことができます。
基礎力があれば、その次の段階の物事がよりスムーズにやれるのです。これは仕事でもスポーツでも同じです。部活を始めたばかりの1年生はひたすら基礎練習をします。プロの野球選手であっても、必ずキャッチボールをやります。
基礎をきちんと固めておくことが成績アップの第1歩なのです。
個別指導の授業の目的は、先生がいない時間でも生徒自らの力で問題を解くための基礎力を養うことを主軸においています。
そうすることで、成績アップに直結する自学の時間(セルフラーニング指導や、家庭学習での時間)がより効率的に、効果的に使えるようになるのです。
個別指導のデメリット
前述しましたが、個別指導という体制は、費用の面に難があります。
その中では、自分で言うのもなんですが個別指導アルクは良心的な価格であると自信をもって言えます。
とは言え、そこは個別指導。
一般的な集団授業を行っている学習塾で5教科をみてもらえる費用で、2教科ないし1教科の授業しかとることができないのが現実です。
そのデメリットをカバーするために個別指導アルクではセルフラーニング指導・映像授業を用意しています。
個別指導で受講している教科以外も点数を上げることができるシステムになっています。
正しい勉強方法と努力の習慣を身につけるためのセルフラーニング
理科や社会の大部分は暗記です。暗記モノの点数を上げるコツは覚えるまで繰り返しテストし続けることです。
ここでいうテストとは形式ばったものだけをさすのではなく、とにかく覚えたかどうかを繰り返し確認していくことを指します。
そして、何を覚えていて、何を覚えていないかを分類していくことによって、無駄に時間を使うこともなくなっていきます。
「昨日、3時間も勉強したー!」などと満足げに報告してくれる生徒はよくいますが、何時間勉強したのかなどというのは、実のところ、どうでもいいのです。
100個の単語を覚えることをその日の課題に設定し、それがクリアーできたら、勉強したと自慢してもいいと思います。
その作業に1時間かかろうが、5時間かかろうが、点数につながるのは、いくつ覚えたのかという事実だけです。
このような練習もセルフラーニングで取り入れています。
どれくらいの時間、どれだけの量をやったかではなく、何ができるようになったのかを明確に言えるようになれば、どんどん点数は上がっていきます。
そして、セルフラーニングのもう一つの大きな目的は、努力の習慣化です。
習慣とは何でしょう?
習慣とはやって普通のことです。
私は生徒に「普通の基準」を上げなさいということを指導しています。
これはどういうことかというと、例えば、宿題をやらない生徒にとってはやらないことが「普通」なんです。
普通だから、本人は別にそれが悪いとも思っていません。「普通=当たり前」なんです。
「普通の基準」を宿題をやることにもっていくことができれば、宿題をやることが普通になります。
習慣に変わっていくのです。
しかし、これはなかなか生徒本人の力だけでは、達成できません。
そこでセルフラーニング指導を利用することで、強制的に「普通の基準」をつくっていくのです。
最初は強制力をもって「やらせる」ことも大事だと思います。
このようにW)alk は「努力しつづけることができる子供の育成」を目指しています。努力し続けるためには、結果が出なければなりません。結果の出ない努力ほど苦しいものはないでしょう。
結果を出しながら、努力する気持ちを育てていくために、個別指導+セルフラーニングを利用してみたいと思っていただけたなら、私たちは最大の努力をもって、お手伝いいたします。
塾に入れば点数が必ず上がるなどと、調子のいいことは言いません。
そこには本人の努力が絶対に必要です。
ここまで個別指導W)alk アルクの指導に対する気持ちをお伝えさせていただきました。
私たちと一緒に、努力できる環境を手に入れませんか?