【関係詞②】関係代名詞と関係副詞【関係副詞ってネーミングが不味い!?】

  • 2019年9月28日
  • 2022年4月22日
  • 英文法
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関係詞を見たら、3つの手順で考える

関係詞の文法問題を解く際に、次の3つの手順を実行すると、ほぼほぼ正解にたどりつけますよ!

  1. 節の中身は完全な文か不完全な文かを判別
  2. 節の種類は形容詞節か名詞節かを判別
  3. 形容詞節であれば、先行詞の種類を判別

この3つをマスターすれば、関係詞は80パーセントわかったようなもんです!
今回はこの3つの手順を詳しく紹介していきます!

関係代名詞と関係副詞、どっちを選ぶ?

まずはいきなりですが、次の問題を考えてみてください。

 

次の(  )内に入る適切な番号を選べ。
The hotel ( )I visited yesterday was so wonderful.
① where ② which
答えはここをクリック!
②のwhichが正解です。

 

 

正解できたでしょうか?
先行詞が場所だからwhere?いやいや先行詞が人以外だからwhich?

関係詞を考える際に、先行詞だけを見ている人にこそ、この記事を読んでもらいたい!

これまで考えていた関係詞とは全く違う世界が広がりますよ!(笑)
さらには「文型」を意識できるようになって、英文法の世界も広がっちゃいますよ!

もう一度先程の問題を解説しながら関係詞の理解を深めていきましょう!

手順① 節の中身は完全?不完全?

The hotel [(  )I visited yesterday ] was so wonderful.

 

[ ]でくくった関係詞節の中が完全な文か不完全な文かを判別してください。

 [ (  ) I visited yesterday ]の中は完全?不完全?(クリックで答えを表示↓
他動詞visitの後ろの目的語が欠けているので【不完全な文】です

次にコチラを見てください。

関係代名詞 節中の完全/不完全
which 不完全
関係副詞 節中の完全/不完全
where 完全


あなたが不完全
としたのなら、
答えは関係代名詞whichです。

節内を完全と判断したのなら、
答えは関係副詞where

 

このことを意識しながら、もう一度問題に戻って答えを確認してみてください!
この問題において、先行詞はまったく関係していないことがわかりますね!

関係詞を考える時、まず考えるのは、

節内が完全な文か不完全な文かの判別です!

完全な文か不完全な文かの判別ができないって人は前の記事に戻って練習してみてください。

参考記事

【関係詞①】関係詞を理解するための準備【Episodeゼロ】←イマココ 【関係詞②】関係代名詞と関係副詞【関係副詞ってネーミングが不味い!?】 【関係詞③】制限用法と非制限用法【東京って世界にひとつ!?】 【関係詞④】関係代名詞wha[…]

ではどの関係詞の節内が完全な文で、どの関係詞の節内が不完全な文なのでしょうか?整理していきましょう。

関係代名詞 節内完全/不完全 関係副詞 節内完全/不完全
which 不完全 when 完全
who(m) 不完全 where 完全
that 不完全 why 完全
what 不完全 how 完全
whose 完全

whose以外の関係代名詞がつくる節の中は不完全な文

whoseと関係副詞がつくる節の中は完全な文

となります。どういうことなのかもう少し掘り下げてみましょう!

まずこの3つの文の違いがどこか分かりますか?

  • The hotel [ which we visited yesterday ] was so wonderful.
  • The hotel [ which we stayed in yesterday ] was so wonderful.
  • The hotel [ where we stayed yesterday ] was so wonderful.

ひとつずつ丁寧に見ていきましょう。

① The hotel was so wonderful.
② We visited the hotel yesterday.
この2文を関係詞でつなぐと、①の文のthe hotel(先行詞)を②の文が修飾して、その際、②の文のthe hotelを関係代名詞whichに変換します。
The hotel [ which we visited yesterday ] was so wonderful.
the hotel(名詞)を関係代名詞whichに変換です。
① The hotel was so wonderful.
② We stayed in the hotel yesterday.
この2文を関係詞でつなぐと、①の文のthe hotel(先行詞)を②の文が修飾して、その際、②の文のthe hotelを関係代名詞whichに変換します。
前置詞inはそのまま残ります。
The hotel [ which we stayed in yesterday ] was so wonderful.
the hotel(名詞)を関係代名詞whichに変換です。
① The hotel was so wonderful.
② We stayed in the hotel yesterday.
この2文を関係詞でつなぐと、①の文のthe hotel(先行詞)を②の文が修飾して、その際、②の文のin the hotelを関係副詞whereに変換します。
前置詞in+名詞=副詞句が関係副詞whereに変換されます。
The hotel [ where we stayed yesterday ] was so wonderful.
in the hotel(副詞句)を関係代副詞whereに変換です。
おわかりでしょうか?
関係代名詞は、節内の名詞の代わりに使われるから関係「代」名詞なのです。
では関係副詞は??
そう関係副詞とは、
節内の副詞の代わりに使われる関係「代」副詞なんです!!!
関係副詞というネーミングが関係詞を難しく感じさせる罠だったんです(笑)
もう一度整理しておきましょう。

関係代名詞は節内の名詞の代わりをしている⇒節内の文型成立に必要な名詞がひとつ欠ける⇒節内は不完全な文になる。

関係副詞は節内の副詞の代わりをしている⇒節内の文型成立に必要な名詞はそろっている⇒節内は完全な文になる。

ちなみに文型成立に必要な要素とは、

  • S(主語)=名詞
  • V(述語)=動詞
  • O(目的語)=名詞
  • C(補語)=名詞or形容詞(叙述用法)

のことで、副詞(名詞以外を修飾)はMで表され、文型にはまったく影響を与えません。
なので、副詞(句)が欠けてもその文は「完全な文である」と判断します。

それでは次2つ目の手順に進みましょう!

手順② 節の種類を見抜け!

次の(  )内に入る適切な番号を選べ。
We are approaching another revolution(  )will rival the Industrial Revolution of the 19th century.(中央大)
① who ② what ③ it ④ that
正解と解説はコチラをクリック
「私たちは19世紀の産業革命に匹敵するようなまた別の革命に近づきつつある。」
正解は④。

 

いかがでしょうか?正解できました?

え?わからない?

大丈夫です!ここからきっちり丁寧に整理していきます!

もし、節って何?節の種類の判別ができない!って人は前の記事で解説しているので先にそちらを読んでみてください!

参考記事

【関係詞①】関係詞を理解するための準備【Episodeゼロ】←イマココ 【関係詞②】関係代名詞と関係副詞【関係副詞ってネーミングが不味い!?】 【関係詞③】制限用法と非制限用法【東京って世界にひとつ!?】 【関係詞④】関係代名詞wha[…]

その節は形容詞節?名詞節?

関係詞はおもに(嘘ですが、ここではわかりやすくするためこの2つに限定しています!すいません!)

  • 名詞(先行詞)を修飾する「形容詞節」
  • 文中でS、O、Cとして働く「名詞節」

をつくります。これは関係詞の種類によってどちらの節をつくるのかは決まっています。

また、関係代名詞、関係副詞という名前は節内の「何の代わり」をしているかを表しているので、つくる節の種類には関係ありませんのではっきりと区別してください。

それでは整理していきましょう。

関係代名詞 つくる節(役割) 関係副詞 つくる節(役割)
which 形容詞節(先行詞を修飾) when 形容詞節(先行詞を修飾)名詞節(S、O、Cになる)
who(m) 形容詞節(先行詞を修飾) where 形容詞節(先行詞を修飾)名詞節(S、O、Cになる)
that 形容詞節(先行詞を修飾) why 形容詞節(先行詞を修飾)名詞節(S、O、Cになる)
whose 形容詞節(先行詞を修飾) how 名詞節(S、O、Cになる)
what 名詞節(S、O、Cになる)

what以外の関係代名詞とhow以外の関係副詞は形容詞節を、whatと関係副詞は名詞節をつくります。

手順③ 先行詞は何じゃ?

また形容詞節をつくる場合、その節によって修飾(説明)される名詞(=被修飾語)のことを先行詞と呼びます。
関係詞によってどのような先行詞を説明できるかが決まっていますので、それを紹介しておきます。

関係代名詞 先行詞 関係副詞 先行詞
which 人以外を表す名詞 when 時を表す名詞
who(m) 人を表す名詞 where 場所、状況、条件、境遇を表す名詞
that or人以外を表す名詞8 why 理由を表す名詞
whose or人以外を表す名詞 how 名詞節なので先行詞なし※
what 名詞節なので先行詞なし

 

3つの手順で関係詞を見抜く!!

ここでさきほどの問題をもう一度見てみましょう。

We are approaching another revolution(  )will rival the Industrial Revolution of the 19th century.(中央大)
① who ② what ③ it ④ that
今回は①節内が完全か不完全かと②節の種類、③先行詞が「人」か「人以外」かを判別すれば解ける問題です!
手順①節内の主語(=名詞)が欠けているので、節内が不完全な文になっています。
手順②この文では、[(  )will rival the Industrial Revolution of the 19th century]という節は先行詞revolutionを修飾しているので、形容詞節であると判断できます。
手順③先行詞が「人以外」です。
3つの手順の判別に適するのはどの関係詞でしょう?表を見て確認してみてください。
答えはコチラ!
正解は④。
[(  )will rival the Industrial Revolution of the 19th century]節は先行詞revolution(人以外を表す名詞)を説明する形容詞節。また節内は主語(名詞)が欠落した不完全な文であるから、関係代名詞thatがもっとも適当。選択肢にはないが関係代名詞whichも可。
関係代名詞 つくる節 完全/不完全 先行詞 関係副詞 つくる節 完全/不完全 先行詞
which 形容詞節 不完全 人以外を表す名詞 when 形容詞節・名詞節 完全 時を表す名詞
who 形容詞節 不完全 人を表す名詞 where 形容詞節・名詞節 完全 場所、状況、条件、境遇を表す名詞
that 形容詞節 不完全 人or人以外を表す名詞 why 形容詞節・名詞節 完全 理由を表す名詞
whose 形容詞節 完全 人or人以外を表す名詞 how 名詞節 完全 名詞節なので先行詞なし※
what 名詞節 不完全 名詞節なので先行詞なし

関係代名詞と関係副詞の用法を整理

ここまで関係詞を判別するための3つの用法について紹介しました。

関係詞を理解するにあたっての最重要事項なので、
理解できるまで何度も読み直してみてください!

関係代名詞と関係副詞のそれぞれの用法を例文を交えてまとめておきます。

そのあとに、練習問題も用意してあるので、ぜひチャレンジしてみてください!

関係代名詞

which・・・先行詞(人以外)を修飾する形容詞節をつくり、節の中身は不完全、主格、目的格になる。
The store which sells nice sandwiches was closed.
おいしいサンドイッチを売っているお店が閉まっていた。
先行詞store(人以外)を[ which sells nice sandwiches ] 節(節内主格欠落⇒不完全)が修飾⇒形容詞節
Will you lend me this book which I need to write a report.
私がレポートを書くのに必要なこの本を貸してもらえますか?
先行詞book(人以外)を[ which I need to write a report ]節(節内needの目的格欠落⇒不完全)が修飾⇒形容詞節
また目的格のため省略可である。
Will you lend me this book I need to write a report.
who・・・先行詞(人)を修飾する形容詞節をつくり、節の中身は不完全、主格、目的格になる。
The writer who wrote these stories is very popular among children.
これらの話を書いた作家は子供たちのあいだでとても人気がある。
先行詞writer(人)を[ who wrote these stories ]節(節内主格欠落⇒不完全)が修飾⇒形容詞節
The woman who I met yesterday was his grandmother.
私が昨日出会った女性は彼のおばあちゃんだった。
先行詞woman(人)を[ who I met yesterday ]節(節内他動詞metの目的格欠落⇒不完全)が修飾形容詞節
また目的格のため省略可である。
The woman I met yesterday was his grandmother.
whom・・・先行詞(人以外)を修飾する形容詞節をつくり、節の中身は不完全、目的格になる。
Ms.Green is talking with the boy whom she taught math last year.
グリーン先生は昨年彼女が数学を教えていた男の子と話しています。
先行詞woman(人)を[ whom she taught math last year ]節(節内他動詞taughtの目的格欠落⇒不完全)が修飾形容詞節
また目的格のため省略可である。
Ms.Green is talking with the boy she taught math last year.
that・・・先行詞(人、人以外)を修飾する形容詞節をつくり、節の中身は不完全、主格、目的格になる。
関係代名詞thatはwho/whom/whichの代わりに使うことができる。
先行詞が<人+人以外>の場合や、the onlyや最上級の表現が先行詞に含まれる(特定性が強い)場合はthatを使うことが好まれる。
She is the first women that succeeded in climbing Mt.Everest.
彼女はエベレストの登頂に成功した初めての女性だ。
先行詞the first woman(人)を[ that succeeded in climbing Mt.Everest ]節(節内主格欠落⇒不完全)が修飾⇒形容詞節
whose・・・先行詞(人、人以外)を修飾する形容詞節をつくり、節の中身は完全、所有格になる。
The house whose door is red is  our grandparents’.
(その)ドアが赤い家は私たちの祖父母のだ。
先行詞houseを[ whose door is red ]節(節内SVC成立⇒完全)が修飾⇒形容詞節
what・・・名詞節をつくり、文中でS、O、Cになる。節の中身は不完全。
What seems easy at first often turns out to be difficult.
最初は簡単だと思っていたことが後から難しいと分かることがしばしばある。
[ What seems easy at first ]節(節内主格欠落⇒不完全)が文中で主語として働いている⇒名詞節
関係詞whatは別記事で詳しく解説しています!そちらもどうぞ!
こちらも読んでね♡

準備中です・・・ 【関係詞①】関係詞を理解するための準備【Episodeゼロ】 【関係詞②】関係代名詞と関係副詞【関係副詞ってネーミングが不味い!?】 【関係詞③】制限用法と非制限用法【東京って世界にひとつ!?】 【関係詞④】関係代[…]

関係副詞

where・・・原則として先行詞(場所・場合・状態・境遇・点)を修飾して形容詞節をつくる。節の中身は完全。
先行詞が省略されて見た目上名詞節として働くこともある。
The restaurant where we ate dinner yesterday was new.
私たちが昨日夕食を食べたレストランは新しかった。
先行詞restaurant(場所)を[ where we ate dinner yesterday ]節(節内SVO成立⇒完全)が修飾⇒形容詞節
Put the book back to where it was when you’re through with it.
その本を読んでしまったら、もとの場所へ戻しておいてください。
[ where it was ]節は前置詞toの目的語として働いている⇒名詞節
もともとは
<to the place where it was>という形だったが、the placeが省略されて、見た目上名節として働いている
There are numerous cases where Japanese modesty causes misunderstanding.
日本人の謙遜が誤解の原因になる場合が多々ある。
先行詞case(場合)を[ where Japanese modesty causes misunderstanding ]節(節内SVO成立⇒完全)が修飾⇒形容詞節
when・・・原則として先行詞(時)を修飾して形容詞節をつくる。節の中身は完全。
先行詞が省略されて見た目上名詞節として働くこともある。
The days when Ken doesn’t have to go to school are Saturday and Sunday.
ケンが学校に行く必要がない曜日は土曜日と日曜日だ。
先行詞days(時)を[ when Ken doesn’t have to go to school ]節(節内SV成立⇒完全)が修飾⇒形容詞節
Next Sunday is when my brother will leave for India.
次の日曜日は兄がインドへ向けて出発する日だ。
[ when my brother will leave for India ]節は文中で補語C(名詞節)として働いている。
もともとは
<the day when SV>という形から、the dayが省略されて、見た目上名詞節として働いている
why・・・原則として先行詞(理由)を修飾して形容詞節をつくる。節の中身は完全。
先行詞が省略されて見た目上名詞節として働くこともある。
I know the reason why Tom was angry with them.
私はトムが彼らに腹を立てている理由を知っている。
先行詞reason(理由)を[ why Tom was angry with them ]節(節内SVC成立⇒完全)が修飾している⇒形容詞節
Michael works very hard. That’s why I respect him.
マイケルはとても勤勉だ。そういうわけで私は彼を尊敬している
[ why I respect him ]節は文中で補語C(名詞節)として働いている。
もともとは
<the reason why SV>という形から、the reasonが省略されて、見た目上名詞節として働いている
how・・・名詞節をつくり、文中でS、O、Cになる。節の中身は完全。
His recent promotion will change how we look at him.
彼が最近昇進したことは、私たちの彼に対する見方を変えるだろう。(直訳)
彼が最近昇進したことで、私たちの彼に対する見方が変わるだろう。
[ how we look at him ]節(節内SV成立⇒完全)は文中で他動詞changeの目的語として働いている。
関係副詞では、先行詞が省略されて、その節が見た目上名詞節として働く用法がありますが、
関係副詞howは、the way how という形はありません。注意してください。
  1. the way how we look at him ←×
  2. the way we look at him ←〇
  3. how we look at him ←〇

実際に問題を解きながら確認してみよう

 

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