【関係詞①】関係詞を理解するための準備【Episodeゼロ】

  • 2019年9月28日
  • 2019年10月4日
  • 英文法
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この記事は、英文法を勉強していて、

  • 関係詞がわからない人
  • 関係詞がなんとなくは分かっているけど、関係代名詞と関係副詞の違いが分からない人
  • 大体わかっているけど、さらにきちんと整理しておきたい人
  • 関係詞の授業をする必要がある人(教える側)

に向けて書きました。

の記事を読み終えるころには、
今まであいまいだった関係詞のルールが体系的に整理できて、関係詞の文法問題は楽勝になるはずです!

 

「関係詞の文法問題は5秒で解け」のキーワードを目標に解説していきます。
この記事をしっかりと読んで、練習してもらえれば、関係詞の問題が楽勝で解けるようになることを目指して書きました。

  • 関係詞ってなんなんだ?
  • そもそも節って何?
  • 関係代名詞と関係副詞って何がちがうの?

など、関係詞を勉強する際によく出る疑問にも答えています。

 

関係詞ってナニモノ?

関係詞をシンプルに説明すると、情報(説明)の追加です。

my favorite song [which my grandfather used to sing for me]
「私のお気に入りの歌⇒(詳しく説明すると)⇒おじいちゃんが私にうたってくれた」
the person [who our family can trust]
「その人⇒(詳しく説明すると)⇒私たち家族が信頼のおける」
the place [where we went last summer]
「その場所⇒(詳しく説明すると)⇒この前の夏、私たちが行った」

ここでは先行詞(関係詞の直前にある名詞)を修飾(詳しく説明)する関係詞を例に挙げました。このほかにも様々な用法があるので、少しずつ、詳しくていねいに説明していきます。

関係詞を使った例文が正しく訳せるようになることと、適切な関係詞を選べるようになることができるようになるために学んでいきましょう。

まずは、関係詞の全体概要をなんとなーく理解してください!
詳しくは順を追ってやっていくので、ここでは「ふーん、そうなんだ」程度で大丈夫です!

関係詞をマスターする上で前提としてとりあえず理解しておきたい3つのこと

関係詞の種類には、その役割、用法によって、

  • 関係代名詞
  • 関係副詞
  • 関係形容詞
  • 複合関係詞

などがあります。
関係詞をマスターするには、それぞれの関係詞の

  • 「関係詞がつくる節の文中での役割」
  • 「関係詞節中の完全/不完全」
  • 「関係代名詞の節中での格」
  • 「先行詞」

を理解して整理しておく必要があります。とりあえず、ざっと下の表にまとめてみました。

関係代名詞 つくる節 節中の完全/不完全 節中の格 先行詞
which 形容詞節(M) 不完全 主格、目的格 人以外
who 形容詞節(M) 不完全 主格、目的格
whom 形容詞節(M) 不完全 目的格
that 形容詞節(M) 不完全 主格、目的格 人、人以外
whose 形容詞節(M) 完全 所有格 人、人以外
what 名詞節(S、O、C) 不完全 主格、目的格 なし
関係副詞 つくる節 節中の完全/不完全 節中の格 先行詞
where 形容詞節(M),名詞節(S、O、C) 完全 場所、状況、境遇、条件
when 形容詞節(M),名詞節(S、O、C) 完全
why 形容詞節(M),名詞節(S、O、C) 完全 理由
how 名詞節(S、O、C) 完全 なし

この表を見て理解できる人は、細かい解説は飛ばしてどんどん読み進めてください。

ん?そもそも表が何言ってるのか全然理解できないって人は、ここからじっくりと読み進めてみてください。

とりあえず

  1. 「節」とは?
  2. 「関係詞がつくる節」の文中での役割
  3. 「関係詞節中の完全/不完全」

について解説していきます。

1.「節」とは?

まず、節とは何なのか説明しておきましょう。
英語の複数単語のカタマリの種類には、「句」と「節」があります。

とは「S(主語)V(動詞)を含まないカタマリ
とは「S(主語)V(動詞)を含むカタマリ
のことをいいます。次の例を見てください。

If it rains tomorrow, we will put off playing tennis in our school.

[If it rains tomorrow]
⇒[もし明日雨が降ったら]→延期する if節はput off(延期する)という動詞を修飾している副詞です。
(playing tennis)
⇒(テニスをすることを)延期する 「こと」なので名詞として働いています。
(in our school)
⇒(学校で)→テニスをする inがつくる前置詞句は動詞を修飾している副詞です。

2.「関係詞がつくる節」の文中での役割

「節」がどういうものなのかは理解できましたか?節には色々な種類がありますが、
その中でも、関係詞節は、文中で

  1. 形容詞節⇒先行詞(名詞)を修飾(説明)する:Mと表記
  2. 名詞節⇒文中でS、O、Cとして働く
  3. 副詞節⇒文中で名詞以外を修飾(説明する)する

として働きます。
では、形容詞、副詞、名詞の3つの役割を意識しながら実際に次の問題にチャレンジしてみてください!(関係詞とは関係ない文もありますが、節の役割を理解することを目標に考えてみてください。)

次の文の下線部の節の種類を答えよ。答えは問題文をクリック!
(1) If you want to be an English teacher, you must study English hard.
if節「もし英語の先生になりたいならば」が「勉強しなければならない」(名詞以外)を修飾しているので【副詞節】
和訳「もし教師になりたいのならば、あなたは一生懸命に英語を勉強しなければならない。」
(2) I have a sister who can speak English well.
who節「英語を上手に話せる」が「妹」(名詞)を修飾しているので【形容詞節】
和訳「私には英語を上手に話すことができる姉(妹)がいる。」
(3) What Tom said made us sad.
what節「トムが言ったこと」が文の主語(名詞)として働いているので【名詞節】
和訳「トムの行ったことが私を悲しませた。」
(4) There was a time when dinosaurs lived in the earth.
when節「恐竜が地球上で生きていた」が「a time(時代)」(名詞)を修飾しているので【形容詞節】
和訳「恐竜が地球で生きていた時代があった。」
(5) This is a train which goes to Fukuoka.
which節「福岡へ行く」が「電車」(名詞)を修飾しているので【形容詞節】
和訳「これは福岡に行く電車です。」
(6) I played soccer after I finished my homework
after節「宿題が終わった後で」が「サッカーをした」(名詞以外)を修飾しているので【副詞節】
和訳「私は宿題を終わらせた後、サッカーをした。」
(7) I think that English is a very useful language.
that節「英語はとても役に立つ言語だということ」がthink(他動詞)の目的語(名詞)として働いているので【名詞節】
和訳「私は英語はとても役に立つ言語だと思う。」

3.「関係詞節中の完全/不完全」

関係詞節中は
whose以外の関係代名詞節中は不完全、whoseと関係副詞節中は完全になっています。節中から何がなくなっているのかということを考えるのが、関係詞を考える第1歩です。
その分類として「完全」、「不完全」という呼び方をします。関係詞を学習していく際には、この「完全」「不完全」を判別する力を身につける必要があります
まずは両者を次のように定義しておきます。

完全な文と不完全な文
完全な文 ⇒必要な名詞(主語、目的語、補語)がすべてそろっている
不完全な文⇒必要な名詞(主語、目的語、補語)が1つ欠けている
関係詞の働きに注意しながら和訳せよ。
1.the boy who you saw in the park
2.the place where I lived 2 years ago
1. the boy [ who you saw (O) in the park ] who節はsawの後ろにあったはずの目的語(=名詞)が欠けているので不完全な文です。
先行詞boyを修飾して[あなたが公園で見かけた]少年
となります。2. the place [ where lived (in the place=M)2 years ago ] where節はlivedの後ろにあった副詞句(M)が欠けていますが、
Mが無くても文型は成立するので、完全な文です。
先行詞placeを修飾して[私が2年前に住んでいた]場所
となります。
次の文の下線部は完全な文、不完全な文のどちらでしょうか?答えは問題文をクリック!
(1) This is the house where I lived. (これが私が住んでいた家です)
【(1)の答えと解説】S+Vの文型が成立しているので【完全な文】です。liveは原則「自動詞」なので後ろに目的語などの名詞がなくても文型が成立します。
欠けているのは<in+名詞(the house)>=Mなので、副詞が欠けています。この場合は「完全」です。
(2) This is the house which I lived in. (これが私が住んでいた家です)
【(2)の答えと解説】前置詞inのうしろの目的語にあたる名詞が欠けているので【不完全な文】です。(前置詞+名詞)の形を意識しましょう
(3) This is the hotel which I visited. (これは私が訪れたホテルです)
【(3)の答えと解説】他動詞visitのうしろの目的語にあたる名詞が欠けているので【不完全な文】です。visitは原則「他動詞」なので後ろに目的語などの名詞がないと文型が成立しません。
(4) This is the girl whose mother is a teacher, (こちらはお母さんが教師である女の子です)
【(4)の答えと解説】mother is a doctorでSVCが成立しているのでwhose節内は【完全な文】です。
(5) The woman who made up in the train was my English teacher. (電車の中で化粧をしていた女性は私の英語の先生です)
【(5)の答えと解説】make upの主語が欠けているので【不完全な文】です。
(6) The red car which you saw over there is mine. (あなたが向こうで見かけた赤い車は私のです。
【(6)の答えと解説】seeの目的語が欠けているので【不完全な文】です。

関係詞を理解するための準備はできましたか?

ここまでで、

  1. 「節」とは?
  2. 「関係詞がつくる節」の文中での役割
  3. 「関係詞節中の完全/不完全」

の説明をしてきました。
理解できたという人は、次の

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関係代名詞と関係副詞の違いがわからない!という人にもわかりやすく解説していきます!

では次の記事でまた!

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