夏休みが始まってしばらくすると、こんな日が出てきます。
机には向かっている。学校の宿題も開いている。でも、最初に立てた予定と比べると、思ったほど進んでいない。
ここで「もっと長くやらないと」と考えがちですが、時間を増やす前に見直したいことがあります。進まない原因が、やる気ではなく計画の立て方にあることも多いからです。
夏休みの計画を立て直す3つの確認
- 「何時間」ではなく「どこまで終えるか」が決まっているか
- 丸つけと解き直しまでを、勉強に入れているか
- 一週間に一度、予定を組み直しているか
Instagramの短い動画ではこの3点だけを紹介しました。この記事では、実際の計画へどう落とし込むかまで整理します。

時間を増やす前に、終わり・確認・週次修正の3点を見直します。
1.「何時間」より先に、「どこまで」を決める
「午前中に数学を2時間」「夜は英語を1時間」。時間だけを見ると、きちんとした計画に見えます。
ところが、始めるときに何をすれば終わりなのかが分かりません。数学のワークを開いて、途中で難しい問題に止まり、気づけば時間だけが過ぎる。これでは、その日の進み具合も判断しにくくなります。
計画には、終わりが分かる言葉を入れます。
- 数学のワーク42〜45ページを解き、丸つけまで行う
- 英単語20語を覚え、最後に日本語を隠して確認する
- 英語の長文を1題解き、分からなかった文を2文だけ読み直す
「どこまで」が決まっていれば、始める場所と終える場所が見えます。
ただし、量を詰め込みすぎると、今度は終わりません。最初の数日は少なめにして、実際にかかった時間を見て増減する方が続きます。
時間は不要なのではありません。「数学を2時間やる」ではなく、「ワーク4ページを進める。長くても60分で一度区切る」のように、量と上限時間を組み合わせると使いやすくなります。
2.丸つけと解き直しまでを、一回の勉強に入れる
予定表では「ワーク3ページ」が終わっているのに、机の上には丸つけ前のページがたまっている。夏休みにはよく起きます。
解いたところで止めると、できた問題と、まだできない問題が分かれません。丸つけを後回しにすると、どこで考え違いをしたのかも思い出しにくくなります。
一回の勉強を3段階にする
- 解く
- 丸をつける
- 間違えた問題に印を付け、答えを閉じてもう一度やる
その日のうちに全部を解き直せない場合は、間違えた問題に印を残し、翌日の最初に回します。大事なのは、答えを赤で写して「終わったこと」にしないことです。
英単語なら、見て覚えた後に日本語を隠して言えるかを確かめる。数学なら、解説を読んだ後に式を最初から書き直す。理科や社会なら、答えの語句だけでなく「なぜそうなるか」を一文で言ってみる。
同じ丸つけでも、そこから何をするかで勉強の中身は変わります。
3.週に一度、できなかった予定を組み直す
夏休みの予定は、立てた日のままでは進みません。
部活動が長引く日もあります。思ったより難しい単元もあります。家族の予定が入ることもあります。予定どおりにできない日があるのは普通です。
問題は、遅れた分を翌日へそのまま足し続けることです。火曜日の残りを水曜日へ、水曜日の残りを木曜日へと移しているうちに、週末の予定が現実とかけ離れていきます。
週に一度、10分ほどで構いません。次の順に見直します。
- 終わったものに線を引く
- 残ったものを「今週必要」「来週でもよい」に分ける
- 大きすぎた課題を、ページや問題数で小さくする
- 来週の予定から、優先度の低いものを一つ減らす
追加することより、減らすことが大事な場合もあります。
計画は、最初に決めた通りに動けたかを採点するものではありません。実際の進み方を見て、次の一週間を動きやすくするために使います。

日曜日など曜日を一つ決め、残りを足すだけでなく、減らす・小さくする判断も入れます。
中学生と高校生では、立て直す場所が少し違う
中学生は、まず学校の宿題と提出期限を軸にします。そこへ一学期の苦手単元を一つだけ足すと、優先順位を付けやすくなります。
たとえば「宿題を全部終える」ではなく、「数学ワークを月・水・金に4ページずつ」「英語の提出課題は今週中に本文まで、来週に作文」のように、ページと日を結びます。
高校生は、学校の課題に加えて、模試の復習や受験勉強が並びます。全教科を毎日均等に進めようとすると、一つひとつが薄くなりがちです。
「今週は数学の数列と英語長文を優先」「理科は学校課題の範囲まで」のように、一週間単位で重点を決めます。受験科目すべてを一日で回すことより、今週どこを前へ進めるのかが見える方が実行しやすくなります。
保護者が聞くなら、「何時間やった?」より「どこまで終わった?」
家で声をかけるときも、時間だけを聞くと、本人は長く机にいたことを答えるしかありません。
「今日はどこまで終わった?」
「丸つけをして、どこで止まった?」
「来週へ回した方がよさそうなものはある?」
この聞き方なら、できていないことを責める会話ではなく、次の予定を直す会話にしやすくなります。
その日に答えが出なくても構いません。予定表と実際の教材を一緒に開けば、進んだ場所と止まった場所は見つけられます。
アルクの塾生は、金曜日のSLで一緒に組み直しましょう
計画表だけを見ても、なぜ進まなかったのか分からないことがあります。
課題の量が多すぎたのか。問題が難しくて止まったのか。丸つけまで含めた時間を見積もれていなかったのか。部活動や講習の予定と重なっていたのか。
アルクの塾生は、金曜日のSLのときに、夏休みの予定表と実際に使っている教材を持ってきてください。予定と進み方を並べて見ながら、次の一週間で終える量まで一緒に決めます。
計画を立てることが目的ではありません。自分で進められる形へ直し続けるところまでが、学習設計です。
夏休みはまだ途中です。最初の計画から遅れていても、今日から一週間分を作り直せば間に合います。